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統合失調症と睡眠障害の密接な関係

躁鬱病などの気分障害と睡眠障害との関係は一般的にはセットで語られるほど汎用的内容を伴っています。
又、統合失調の場合と睡眠障害との関係も密接に関係して行きます。
発病初期の陽性症状の段階では基本的に興奮状態で在る為、不眠傾向が高く、質的にもノンレム睡眠(熟睡)は際立って少なく妄想などの症状が闊達(かったつ)な間は略、REM睡眠です。
陰性症状の場合も同様、陽性同様、中途覚醒の状態が主な状態です。
深い睡眠(夢も見ない熟睡)をレベル4とすると統合失調症の患者は大概、劣後的なレベル5(rem)や1です。

『REM』Rapid Eye Movement

身体の骨格筋は弛緩状態に置かれ表層的には眠っている状態です。
脳内部の活動は脳波測定上で測定し、その時シータ(θ)波が確認されました。
具体的には《脳が寝てはいませんが、休んでいる状態又は起床の為の準備状態》と表現します。
何かの拍子に急激に意識が覚醒してしまう時、体の筋肉が弛緩されている為動きません。
この場合を金縛り状態と言われます。
悪夢や心霊体験などは脳内の扁桃部と言う局所が活性化する事と関係があり、《危機的状況に於いてのシミュレーションの一種》という仮説が在ります。
筋肉弛緩は夢見状態で行動出来なくするロックの役割を果たします。

しかしこれに関連して機能障害やロックの縛りを超越すると激しい寝言や暴力を発するケースもあり、加えて無意識で徘徊するケースもあり、これを《夢遊病》や記憶障害《セン妄》と呼びます。
これらを総じて《レム睡眠行動障害》と言います。

又REM睡眠の特徴は眼球の動きのみが異常なまでに闊達に動いている事です。
故にこの半睡眠状態をREMと称される様に成りました。
又この状態はまどろみ、記憶想起促進に向いている状態とも言われます。

脳波には数個の周波数帯ブロックに分けられ心理的・肉体的状態に反映されます。
尚rem状態でのθ波は2割~2.5割で占有されています。

『脳波』

α アルファ 8~14Hz リラクゼーション/視覚化/想像力/睡眠/覚醒の間/能力発揮
β ベータ 14~38Hz 警戒/集中/認識力・緊張/ストレス状態/日常生活
γ ガンマ 26~70Hz 予知/明瞭/見方/スポーツ時/集中力促進
Θ シータ 4~8Hz 直観/瞑想/記憶力
δ デルタ 0.5~4Hz 隔離された認識/ヒーリング/深い睡眠/ 0Hz=脳死状態

『統合失調症に於ける不眠の原因』

自意識過剰に成り日常生活に於いて何か一つの事柄に集中出来なく、あちこちに気が回っている事が積み重なって寝る時間帯に於いても日常の緊張がほぐれず、概ね脳波は比較的高い周波数が維持されます。
統合失調症のはじまりは不眠症状から現れる症例が多いと言われます。
不眠に成ると気力・体力的に問題が生じます。
その結果、必然的に予定がずれたり、生活パターンに乱れが生じます。

加えて妄想や幻視症状が現れる頃に進行すると、大概、本人は自らの異常性の認識も失い、当人が自ら進んで精神科に足を運ぶ事は無く成ります。
基本的にどの場合に於いても個人差はありますがこの段階まで進行していると、長期間の治療が必要に成ります。
今日では統合失調症に於ける睡眠促進薬が適宜用意されており、投薬治療とリハビリ―他、精神・心理療法など複合的に実施されます。
しかし早期発見・治療が寛解への早道です。

『自立神経との関係』

主に緊急を要する時に筋肉に対して直ぐに動ける様、状態を促すのは交感神経の役割で当然無意識の内に働く神経の事です。
状況の変化に応じ筋肉の緊張~弛緩させる副交感神経も自律神経の一つです。
交感神経へ過度に負担を掛けると副交感神経の機能低下を促し昼夜逆転に至ります。

『不眠症の種類』

不眠症を大きく分類すると3種類から成ります。

  • 入眠困難
  • 中途覚醒
  • 早期覚醒
入眠困難不眠症
寝床に入って何時間掛けても眠り難くなる不眠症です。
中途覚醒不眠症
就寝後一度は眠りに付くが、夜中に目をさまし、その後目が冴えて眠れなくなる不眠症です。
早期覚醒不眠症
寝付きも良く基本的に朝まで眠る事ができます。
しかし早朝に目が覚めてしまう症状です。

上記の不眠症例は個々人別々に発症する訳ではなく2又は複数同時に抱える場合の方が多い様です。
症状重複度と比例して重く成ります。
従って大概の不眠症は自律神経失調症と統合失調主に絞られます。
その他、症状が重い場合には脳外科で精査する必要があります。

『自律神経失調症の治癒』

本来、自律神経の働きは意識を元に直接的に何も出来ませんが、興奮原因を追究し覚えのある過度な刺激から自らを可能な限り回避出来るよう日常から顧みる必要があります。

  • 普段から必要以上の興奮をしない
  • 刺激物(カフェイン)を控える
  • 就寝前に向けての準備を行う

『ノンレム(non_rem)とレム(rem)睡眠』

ノンレムは脳の睡眠状態を意味します。
ノンレムの分類は睡眠の深さによって第一~第四段階に分類されます。
他方レムは眼球運動を伴った睡眠状態で脳の一部が働いている状態です。
レム睡眠とは基準が異なりますが総じてこの状態を第五段階として定義されます。

NonRem 状態 症例
第一段階 入眠期 体を軽く触れる程度の刺激で覚醒。
α波が50%以下の状態が基準。
第二段階 すやすや 軽く寝息を立てる状態でノンレム睡眠中で最も安定した状態。
意識は無い状態。
k複合波という睡眠紡錘派が確認できる。
第三段階 深睡眠 θ波が2~5割を占める状態。深睡眠の他徐派睡眠と呼ばれる。
体温や心拍数が下降。
第四段階 最深睡眠 θ波が5割以上。
Rem 状態 症例
第五段階 逆説睡眠 個人差によってθ波は2割~2.5割程度で占める。rem以外の比較的浅い睡眠でも夢を見る事が有るが、夢の内容を起床後も暫く覚えている事が在る場合は略rem睡眠時の夢。

『睡眠周期』

個人差や健康状態によって誤差がありますが概ね7~8時間程度の睡眠で4~5回程度(約2時間置きに)の周期があります。

第一段階⇒第二・第三段階(段階移行が比較的緩慢)⇒第四段階⇒第二・第三段階(段階移行が比較的緩慢)⇒第一段階⇒第五段階(REM 30分間程)⇒第一段階の流れの繰り返しです。

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