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統合失調症とパニック障害

統合失調症(急性期の陽性症状時)とパニック障害とが症状として類似点が多く、混同されるケースがあります。
それら決定的な違いは統合失調症に観られる前駆期の様な兆候症状の過程が無く突然、パニック発作が起こります。

パニック症候群典型的な症例
誰かの視線が送られている事を強く感じる。
誰かが虎視眈々と自らの生命を奪おうとしている。

上記の様な症状が本人の置かれている状況と脈略なく現れ《不安》に襲われ、症状の重い時は《パニック(過呼吸など)》状態に至ります。
しかし症状の度合いは統合失調症の方が強く、妄想、幻聴が明確な形(物理現象の様に)で現れます。

他方パニック障害の方は通常は念慮の域を超えません。
妄想が襲ってくる様な症状な場合、自己防衛の為、凶器を所持している事があります。
レアケースとしてパニック障害の場合でも軽い妄想・幻聴が現れる症例があり、専門的な診断が必要に成ります。

主にパニック障害には『パニック発作、予期不安、広場恐怖』に分類されます。

『パニック発作』突発性(予期なし)パニック発作

  • 動悸
  • 息苦しさ
  • 窒息感(過呼吸)
  • めまい
  • 吐き気
  • 手足の振るえ
  • しびれ
  • 冷え
  • のぼせ
  • 非現実感(離人感)
  • 胸部の痛み
  • 陣痛
  • 発狂

上記等、突発的に体に現れる症状を指します。

『予期不安』状況準備性パニック発作

症状の有・無には個人差もあります。
発作の直前にある種パターン症状があり、心で感じる不安が先行し、その後パニック発作を誘発させる場合があります。
主な特徴は気温や体温に拘わる症状が多いようです。

  • Ⅰ夏であるのに手足の末端が冷える。
  • Ⅱ一年を通して長袖の服や靴下を身につけていないと寒気を感じる。
  • Ⅲ逆に冬場に体に熱りが生ずる。

※統合失調症の場合は上記の様な予期不安は見られません。

『広場恐怖』状況依存性パニック発作

PTSDと略、同じ症状で過去に於いて発作が発症した場所や状態に恐怖を覚える症状で例えば、地下鉄で猛毒散布事件が発生した直後に巻き込まれた人の心理状態です。
発作の他、常態で有っても冷や汗や手足が震えると云った症状が現れます。
重症な場合は地下鉄の入り口から動く事ができず行動抑制が掛かります。

行動抑制の原因
統合失調症 倦怠感・憂鬱で気力が出ない 現実感に乏しい暗い気分
パニック障害 予測の付かない発作に恐怖を抱き足がすくむ 発作に対応する為、行動範囲を狭める

独り言

病識の無い人が、一人でニヤニヤしながら訳のわからない事を言っている人と路上などで出くわすと極めて強く違和感が覚えます。
罹患している本人にとっては頭の中の声と対話している状態と考えられます。
当然、話し相手は物理的に存在しません。
拡大解釈すると一般的に人間はTV・ラジオ等、機械に意見をぶつける場合が在ります。
殊にスポーツ観戦等で熱狂する余り画像内の選手にLIVEで聞こえる筈ない一方通行で意味の無い応援や批評を下す事があります。
この場合も自らの批評を虚空又は脳内の相手に話している現象と類似しています。
但し罹患者は脳内との対話は本人独特で支離滅裂な幻聴を相手にしている為、第3者からはより理解し難い事に成る様に思えるだけの様です。

このケースは病前に於いても内向的な性格な人が多く、基本的に他者に暴力を振るう可能性は極めて低いと思われます。

又、独り言タイプの場合、罹患者の多くは単独症状が寧ろ稀で関係被害念慮など何らかの症状と併発しています。
時に世界中が敵の様な妄想に囚われ逃げ場の無い状況に置かれ現実から回避手段して脳内(空想)に自分の場所を構築します。
結果、脳内に仮想存在を創造しそれを自らの敵の象徴として非難するといった経過を辿ると推測出来ます。
時折、非難合戦で論破した時は在る種、快感に浸りニヤニヤした表情に現れると思えます。
又、逆に気分の良い時や陽性症状に抑制が働いている場合、(故人・生きている人関係無く)旧来の友人と会った場合を空想し話す内容の疑似演習を繰り返す事もあります。
罹患者は疑似演習が現実と混乱して会話が唐突に表出する事があり。
症状としては、この様に愉快なケースの場合、一人笑い「空笑い」が多く現れる傾向が高いと思われます。
その他、気まぐれに喜劇を演出する事もあります。
例えば独りでいる場合でもギャグを吐露して空笑いする事も有ります。

躁状態に於ける陽性症状の他、認知障害でも同症状を発症する事から罹患者の言動を総合的判断に基づいて専門医が判断する事が適切な対応です。

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